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人をつなぎ、物をつくる。

​日本の暮らしを支える仕事。

暮らしの中で当たり前のように存在する家やオフィス、商業ビルといった建築物。その内部では「支持金具」と呼ばれる金属部品が多数使われ、毎日の安心・安全をさり気なく支えている。その金属部品を製造しているのが、長岡市与板町にある「阿部製作所」。私たちの身近なところに、実はすごい会社があったのだ。

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​長岡市与板町 【阿部製作所】

長岡から日本全国へ。安心を生む“確かな技術”

 大きな機械音を響かせながら次々と金具を生みだすプレス機。高くまで積み上げられた大量の段ボール。広々とした工場では毎日およそ50万個の金具が作られ、日本全国へ出荷される。有名メーカーも発注を掛けたくなる“確かな技術”がここから発信されている。

 内部を覗いてみると、熟練の職人たちがパイプの溶接をしたり、男衆が大きな機械を操作していたり。若い女性スタッフが黙々と出荷の準備をしている倉庫もあった。幅広い年代の従業員たちが、それぞれの目標に向かって一生懸命働いている。そして、何よりも印象的だったのが明るい表情。どの工場・倉庫を訪れても、みんな気持ちのいい挨拶で迎えてくれた。

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本社に隣接する製作現場には圧倒される大きさのプレス機が所狭しと並んでいる。

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地元にある、家族にも紹介したくなる会社。

 現場で働く従業員は長岡市や周辺市町村の出身が多く、家族や親戚同士で働いている人も珍しくない。出荷業を担当する佐藤さん(27歳)もその一人。先に社会人になった兄の姿を見て「阿部製作所」への就職を決意した。

 「地元で製造業に携わりたいと考えていた時、兄貴が阿部製作所で働いていたので自然と就職したいと思うようになりました。お客様のいる仕事なので、商品管理に間違いがないよう細心の注意を払っています。街中で自分たちの作った商品を見かける機会が結構あって、すごく嬉しくなりますよ」。

 一日に段ボール3000個、大型トラック6台分の荷物を出荷。素人目には分からない金具の違いも、現場で働く従業員には一目瞭然だという。プレス工場で働く山田さん(32歳)も仕事にやりがいを感じているようだ。

 「僕は20代後半で転職して入社しましたが、職場環境がとてもいいと思います。急ぎの注文が入ると慌ただしくなりますが、機械の操作を覚えられればそう難しくないですし、上司もおもしろい人ばかり。会社の飲み会や何気ない会話をする機会も多く、コミュニケーションを取れる環境が整っているんじゃないでしょうか」。

 働きながら人生を豊かにする。一人ひとりの笑顔がまさにその言葉を物語っていた。

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​仕分け発送作業の現場では、一日にダンボール3000箱大型トラック6台分の荷物が毎日出荷されていく。北は北海道から、南は沖縄まで全国各地で阿部製作所の製品が活躍している。

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雇用の創出、美化活動から地域貢献にも尽力

 1967年に創業した「阿部製作所」。与板町を拠点に県内各地、海外まで進出し、製造業界で大きく成長を遂げた。今となっては160名以上の従業員を抱える大企業だが、その始まりは小さな正縄工場だったという。時代の変化と共に藁の供給が難しくなり、先行きも不透明なことから新たに着手したのが金属プレス加工。当初は歩行器の部品やストーブの反射板などを製造し、現在では建築業界には欠かせない配管支持金具の製造を行っている。意外と知られていないが暮らしの至るところで製品が使われている。

 三代目の阿部社長は、幼少期から会社で働く人たちと関わる機会があり、中には発達障がいを抱えながら仕事に励む従業員もいた。障がいがあろうとなかろうと、一緒に働くのはごく普通のこと。県内の福祉施設で製品の組立・梱包作業を行い、自社工場の一部も支援に充てている。また、工場周辺にある側溝の泥上げ作業を含め、地域の美化活動にも尽力。創業から50年、地域の人たちに仕事と学びの場を提供しながら恩返しもし続けている。人を思いやる温かい心が、企業として長く愛され続ける秘訣なのかもしれない。

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海外進出から働き方の想像へ。

ベトナム・ビンズオン省への事業展開以降、日本とベトナムを行き来している阿部社長。若手スタッフが海外経験を積める環境を創り出し、仕事をさらに楽しめるきっかけを作ったのだ。

 「人生で仕事に従事する機会は多いですから、若い人たちにはしっかり楽しんでいただきたい。だからこそ、仕事を楽しめる環境を私たち経営者が創出しなければいけません。人生は一度きり。会社を通じてさまざまな経験を重ね、人間力を養ってもらえたら嬉しいです」。

 この春、30代の男性社員がベトナムへ異動。家族を長岡に残しての赴任は、会社からの指示ではなく本人が志願したものだった。

 「大阪の工場に一人で行った27歳の男性社員もいます。新しい土地での経験は、大変だけどそれ以上に刺激もたくさんある。一旦外の世界を見てきた人間は今後大きく飛躍できると信じています」。

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・阿部製作所が手掛ける商品は数多く、発注に合わせてさまざまな機械が稼働する。未経験者も働けるが、技能講習特別教育修了者はより幅広く業務を経験できるので注目だ。 ・プレス工場で働く山田さん。働き始めて4年、日々ていねいな作業を心掛けながら支持金具の製作に取り組んでいる。

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写真は本社スタッフがベトナム工場へ技術指導の際の様子。

永続発展できる企業を目指して。

 ある時、長岡まつりの関係者から長岡まつり大花火大会の協賛企業になってくれないかと依頼が入る。社長は『祭りに寄付するくらいなら、社員のためにお金を使いたい』と考え、協賛を断ろうとしていた。しかし、結果的にスポンサーとして会社名を出すことが社員たちの笑顔に繋がることに気が付いた。「協賛した年、社員たちから喜びの声が聞こえてきました。花火火大会に自分の会社が協賛していることでモチベーションUPに繋がるのだとその時気が付きました」。

 常にお客様と社員の幸せを考え、仕事に取り組んできた阿部社長。目標としているのは“孫にも勧めたくなる100年企業”。既に家族ぐるみで働いている社員は何人もいるが、みんなが自分の子ども、さらに孫の代まで一緒に働きたいと思えるような会社にしていきたいという。

 「家族にも勧めたくなるくらい魅力的な企業なら、きっと働いて幸せを感じられるはず。これから迎える創業100年に向けて、社員みんなで理想の会社にしていきたいです」。

​DATA
​株式会社 阿部製作所

940-2402 新潟県長岡市与板町与板字江東乙1902-4

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